4月29日は、もともと昭和の時代に「天皇誕生日」という祝日だったというのを ご存知の方も多いと思います。平成になり「みどりの日」となっていましたが、「昭和の日」と衣替えし「みどりの日」は5月4日に移されました。祝日法によると「昭和の日」は「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日とされています。

朝日新聞社が2009年に全国3千人を対象に郵送で実施した世論調査で「『昭和』といえば何を思い浮かべますか?」と時代のイメージを聞いてみたところ、人物なら(1)昭和天皇(2)田中角栄(3)美空ひばり、出来事では(1)高度成長(2)戦争(3)バブル景気が上位にあがりました。右肩上がりが当たり前だった昭和時代は、先行き不透明な平成時代に比べて、前向きで明るいイメージが強いようです。

六十余年に及んだ昭和の時代は、戦争による国土の荒廃だけでなく、数限りない天災に襲われました。昭和の大恐慌や石油ショックなど、経済危機にも幾度となく見舞われています。しかしその都度、危機を乗りこえ国の新たな発展につなげてきたのも昭和という時代でした。平成も24年。昭和を知らない世代が成人を迎えています。
1年に1度廻ってくるこの日、昭和の時代を改めて見つめ直してみるのも良いかもしれません。